新世代M2Mコンソーシアム
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新世代M2Mコンソーシアム




事例紹介

※本記事の無断での全部または一部の引用や転載を禁止します。

 
株式会社日立ビルシステム
取材日2013年12月2日

運用データを活用してさらに高度なエレベーター保全をめざす
「スーパーヘリオスメンテナンス」

                                         ヘリオスは株式会社日立ビルシステムの登録商標です


株式会社日立ビルシステムのエレベーターメンテナンスサービスである「スーパーヘリオスメンテナンス」を紹介します。
同社ではエレベーターの遠隔監視システムを約20年前から導入し、それから様々な機能を追加してメンテナンスサービスの価値を高めてきました。
その間に蓄積されたエレベーターの運用情報・診断結果をより高度なメンテナンスの実現に役立てようとしています。


◆ヒアリング

■対象サービス
扱うサービスや商材エレベーターのメンテナンス
自社ならではの特長運用データに基づく予防保全や遠隔操作による迅速な復旧など

■M2M導入の経緯
抱えていた課題社会情勢・安定した稼動(不稼動時間ゼロ)への普遍的要求
・エレベーターへの安全・安心・快適・利便性の要望増大
・災害時の迅速復旧などのエレベーターの社会的責任の増大
ニーズと狙いなぜM2Mに取り組んだか・エレベーター稼動状態の定量的把握による保全品質の均質化
・保守対象となるエレベーター増加に伴う保守効率の向上
目的、ねらっていた事不稼働時間の最小化と高付加価値の提供による顧客満足度の向上
解決すべきハードル、制約事項建築基準法

■M2Mの概要
全体概要全体構成図エレベーターの制御盤に設置された知的遠隔診断装置が運用データ収集や遠隔操作のI/Fとなっている。(図1参照)
構成要素(ハード、ソフト、NW)・HW: 知的遠隔診断装置
・SW: 知的遠隔診断装置内、サーバ内業務APは自社開発
・NW: ビルと管制センターの通信回線は有線又は無線
エンドポイント(センサー等)エレベーターの各種センサ(図1参照)
エンドポイントの台数は遠隔監視対象のエレベーターが約12万台
開発経緯・1994年に初代の知的遠隔診断装置及びシステムを開発
・エレベーターの新機種開発に同期して機能を拡張
ビジネスモデルビルオーナーや管理会社と保全契約を結び、サービスを提供
扱うデータインプット/アウトプットインプット:
約200種類の監視項目
 ・稼働データ(走行時間、走行距離、通電時間、ドアの開閉回数、押しボタンの動作回数など)
 ・性能データ(走行性能、停止時の段差、ドア開閉時間など)
アウトプット:
 ・メンテナンスプラン
 ・異常/故障発報
データを取得しているサイクル・運用データはエレベーター側に蓄積しておき、月に1度の頻度で取得
・異常/故障など緊急性の高い情報はリアルタイムに発報
データの活用メンテナンス計画の立案、故障時の原因調査・対応

■取組効果
何ができるようになったか・故障の予兆を検知・予防保全により不稼働時間を短縮
・部品需要予測によりサービス拠点の部品在庫を適正化
・エレベーター内の異常行動を検知し自動的に管制センターに連絡
・Web経由でユーザ自身の手によりエレベーター動作の設定変更
・遠隔診断により、地震による停止から迅速に仮復旧
・エレベーターの利用方法や利用傾向を詳細に把握
利用者、ユーザーの反応高い評価を得ている
定量的効果(時間、コスト、売上、CS)エレベーターの不稼働時間の低減

■今後の展望
今後の課題・メンテナンス精度の向上によるエレベーターの非稼働時間のさらなる短縮
・稼働情報をエレベーターの配車に活用
サービス内容の強化これまでに蓄積された稼働情報を分析することで、個々のユーザのニーズを捉えた新たなサービスの発掘を試みている
エンドポイントの拡大(種類、台数)約20年*の周期でエレベーターがリニューアルされるのに伴い、サービスの可能性が広がる

* 公益社団法人 ロングライフビル推進協会のLCC(ライフサイクルコスト)評価指針による


図 1:システム構成




◆◆◆ 新世代M2Mコンソーシアム 事例蓄積・普及促進SWG ◆◆◆