新世代M2Mコンソーシアム
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新世代M2Mコンソーシアム




事例紹介

 
イーグルバス株式会社
取材日2014年7月9日

バスの運行データを活用し、ダイヤの最適化等による事業革新で、お客様満足度の向上と収益性の改善を実現!

画像: イーグルバス株式会社様 提供

イーグルバス株式会社の運行ダイヤ最適化による事業革新の取り組みをご紹介します。
同社では顧客満足度を高めるための様々な施策をとっており、その一環として運行バス車両に赤外線センサーやGPSやカメラ等を搭載し、乗降客数や乗員数等の運行データをセンシングし運行状況をデジタルに把握することで見える化を行いました。その結果、運行ダイヤの最適化を実現することが出来ました。
運行データを工学的な視点で分析し、効率的なダイヤ改定やマーケティングに活用し、コスト削減や顧客満足を最大化することで大きな効果・成果を上げています。
今回の取材でイーグルバス・谷島社長の地域活性化や社会貢献等への強い想いと、それらを実現するための長年にわたる取り組みやご苦労を知ることができました。


◆ヒアリング

■対象サービス
扱うサービスや商材路線バス、高速バス、貸切観光バス等のバス運行サービス
自社ならではの特長運行データを徹底的に分析するとともに、地域住民への定期的なアンケート実施により、顧客ニーズに対応したダイヤ改定を適切に行なう等、PDCAによる継続的業務改善を実施している

■M2M導入の経緯
抱えていた課題社会情勢・人口減少でバス利用者も減少し、需要が低迷
・人件費等のコスト削減は限界、燃料費等は上昇
顧客ニーズ・大手バス事業者が撤退する中、交通手段の確保
技術革新・センサーやGPSやカメラを導入し、運行データを収集し、デジタル化・可視化を行なった
・情報活用と工学的視点によりバス運行管理体制を構築
ニーズと狙いなぜM2Mに取り組んだか・バスの運行状況が解らない、知る手立てがない
目的、狙っていたこと・乗降客数や乗員数、ダイヤ遅延状況等を把握し、運行ダイヤの最適化と顧客サービスの向上
・企業として地域の活性化に貢献することや、バス事業の正常化を図ることも大きな狙いの一つ

■M2Mの概要
全体概要全体構成図図1参照
構成要素(ハード、ソフト、NW)・HW:赤外線センサー/GPS/CPUを搭載した車載装置、及び分析用サーバ
・SW:乗降者カウントシステム(運行データ収集機能)、運行状況可視化/分析システム(シミュレーション機能)
・NW:車載装置と分析用サーバ間の通信は無線(WiFi)
エンドポイント(センサー等)・路線バスの乗車・降車ドアの上部に車載装置を設置
(※一般的にバスのICカードの利用率は低いため、ICカードの情報だけでは運行データを十分に収集することができない)
エンドポイントの台数・路線バス、約20台×2台 = 40台
技術的なチャレンジ・センサーの精度、乗降客カウントの正確性を上げるため、 大学や協力企業と試行錯誤を重ねた
期間、体制、パートナー・期間:2005年頃より継続的な開発を実施している
 1世代~3世代まで5年~6年、現在4世代の開発・試行を行なっている
・パートナーは大学・内外のメーカーとセンサーの共同開発を行なっている
・アプリケーションに関しては、自社開発を行っている(社外ベンダーではバス業務ノウハウがないため)
ビジネスモデル図図2参照(ビジネスでデータを有効活用)
扱うデータインプット/アウトプット・インプット:停留所ごとの乗降客数、停留所間の乗客数、
バスの位置/運行時間、運行ダイヤ、実際到着時刻
・アウトプット:運行データの分析結果レポート
(運行ダイヤと実際到着時刻との差異、乗客数が少ないルート、乗客数が多いルート、採算性・収益性等)
データを取得しているサイクル・一日のバス運行の終了時にデイリーで運行データを取得
データの活用・運行ダイヤの見直し改定、採算性/収益性の分析/改善
・自治体へ運行状況等を説明するための基礎資料
 (補助金を活用してもモラルハザードを引き起こしていないことなども、データを裏付として適切に説明ができる)

■取組効果
何ができるようになったか・停留所ごとの乗降客数や停留所間の乗客数が把握できるようになった
・運行ダイヤと実際の運行時間との差異が把握できるようになった
・運行ダイヤを適切に見直し最適化することができた(年1回のダイヤ改定を実施)
・地域住民の利便性を高めるための、適正な運行路線・運行計画を立案できるようになった
・運行の無駄(運行回数、乗客数の少ない路線)を可視化することができた
利用者、ユーザーの反応・取り組み開始より約3回目のアンケートで、利便性が改善したという回答が80%に達し、顧客の評価が向上した
定量的効果(時間、コスト、売上、CS)・車両を増やさず効率的に1.5倍-3倍の運行本数を実現し、20%の利用者増加と運行コストを大幅に削減できた

■今後の展望
サービス内容の強化・地域コミュニティや観光客向けの、きめ細かな柔軟な運行サービスの強化
コンパクトシティ化に対応したハブバスセンターを充実させ医療/行政/美容/理容/娯楽や観光客の増加等に、付加価値の高い運行サービスを提供していく
・自社のみならず、国内外のバス運行事業者に対する、コンサルティング事業も積極的に取り組んでいきたい
エンドポイントの拡大(種類、台数)・現在の赤外線センサーによる乗降客カウントを、映像センサーを活用した高精度なセンシング方式へ変更し、様々なバス路線への活用を試行中


図 1:システム構成


図 2:データの活用




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