- いわゆる非公開求人とは?
- 非公開求人で企業名を公開しない理由7選
- 非公開求人を閲覧したいとき・紹介してもらいたいときは?
- 求職者にとっての非公開求人のメリット9つ
- 求職者にとっての非公開求人のデメリット8つ
- 転職で損しないために!非公開求人の探し方と賢い使い方
- 非公開求人についてのQ&A
- 非公開求人が向いている人
- 非公開求人が向いていない人
- 求職者にとっては非公開求人と公開求人どっちが良い?
- 非公開求人は怪しくない!賢く利用して転職活動を有利に
いわゆる非公開求人とは?
本記事では、「非公開求人」についてご紹介します。非公開求人とは、その名の通りインターネットに公開されていない、非公開状態になっている求人のことです。インターネットに非公開になっている為に、「何か公にできない事情があるのではないか」と邪推してしまう方もいると思います。
そこでまずは、ずばり非公開求人は怪しいのかどうか、という点に焦点を当てて見ていきましょう。
非公開求人は怪しいのか
非公開求人はインターネットに公開されていない為、「何か怪しい仕事なのではないか」、「ネットに公開できない、ブラックな求人なのではないか」など、色々と考えてしまう方もいると思います。
しかし結論から言うと、非公開求人は怪しい求人ではありません。
公にできない事情があるのは確かですが、それは何も「求人の内容が違法である」であったり、「労働条件が著しく悪い」といったものではありません。
企業が非公開で求人を募集する理由について、詳しくは後述しますが、例えば代表的なものだと「求人内容に高い精度でマッチした専門的な人材にアプローチするため」といった理由があります。
非公開求人にはきちんと正当な目的があり、その目的のために非公開という形で求人を募集しているのです。
全求人の7割は非公開求人
転職エージェント等を通じて紹介される求人の内、およそ7割は非公開求人であると言われています。
登録さえすれば誰でも見ることができるインターネット上の求人は、求人全体の中のおよそ3割にしか満たないということになります。
転職を成功させるには、非公開求人について知っておくことが必要不可欠だと言っても過言ではありません。
非公開求人の採用率や倍率は?
非公開求人は、転職エージェントを通じて企業が求める人材にピンポイントでアプローチする求人なので、通常の公開求人と比較して採用率は高くなります。
一方で倍率についても、インターネットで募集を見かけた人が幅広く応募してくる公開求人に対して、非公開求人は最初から限られた候補者にしか情報が届かないため、非公開求人の方が相対的に倍率は低くなります。
採用率は高く、倍率は低い、転職を目指す人にとって夢のような条件になっているのが、非公開求人なのです。
非公開求人の会社名や詳細はどの段階で知れる?
非公開求人によっては、社名が非公開になっている物もあります。
これは、企業の名前などのブランドではなく、求められるスキル、役割で選んで欲しいという企業側の姿勢の表れです。
そのような求人の場合、一般的にはその企業の選考を受けることを決定した段階で社名が明かされることが多いです。
非公開求人で企業名を公開しない理由7選
非公開求人は怪しい求人ではなく、正当な理由があって非公開になっていることをご紹介しました。
では、企業側はどのような理由から非公開の形式で求人を募集しているのでしょうか。
代表的な理由を7つ、ご紹介します。
効率的に採用活動を進めるため
転職者を中途採用する場合、企業側は退職や異動などで空いてしまったポストを埋めようとしていることが多いです。
そのようなケースでは、採用活動を始めてからいかに速く採用まで完了できるか、という点が非常に重要になります。
一般的な公開求人の場合、ある程度の期間、メディアに求人情報を掲載しておく必要がありますし、多くの人から応募が来ることが多い為、その選考にも非常に長い時間がかかります。
しかし非公開求人であれば、最初から求める要素にマッチした人材だけに求人を送る事が可能なので、求人情報をメディアに掲載する手間も、多くの人の選考を行う手間も、両方とも削減することが可能になります。
以上の理由から、非公開求人の方が圧倒的に早く採用活動を完了することができ、企業にとって大きなメリットがあるのです。
新たに技術者を採用する必要があるため
企業が特定の技術分野に新しく進出しようとしている場合、その分野に必要となる技術力を持った人材を新たに採用することになります。
しかし公開求人でそのような条件の求人を出してしまうと、競合他社から新しい分野に進出することや、進出しようとしている分野までもを予測されてしまい、何らかの対策を講じられてしまう危険性があります。
そうなると、新しい分野に進出したとしても、その利益を最大化することができなくなります。
そのような事態を避けるために、非公開で求人を出すことによって、競合他社に情報が漏れることなく、必要な人材を確保することが可能になるのです。
求人を出す時間の余裕がないため
公開求人の形で求人を出すことは、企業側にとっても多くの手間が掛かります。
求人の条件、待遇、業務内容等を明記する必要がありますし、掲載期間について等、転職エージェント側と話し合うべき点も多々あります。
そのような時間の余裕がないため、いち早く採用を完了させる為に、効率的に採用を進められる非公開求人の形で求人を出すことがあります。
採用に莫大な手間を要する企業のため
特にネームバリューのある大企業等の場合、公開求人を出すと多くの応募が殺到することがあります。
基本的に転職を目指す人の誰もが、今よりも良い会社、レベルの高い会社への転職を狙っているので、わかりやすくレベルの高い大企業には応募が殺到する傾向があるのです。
応募が殺到してしまうと、企業側としても採用までに多くの手間、コストを掛ける必要があります。
例えば、個々の希望者と連絡を取り、面接の日程を決めたり、多くの人数の面接を行ったり、その結果を経て誰を最終的に採用するかを話し合ったりと、採用活動には様々な段階があり、その全てに手間とコストが掛かります。
企業側として、このような手間とコストを掛けて採用活動を行うことのメリットは小さい、と判断した場合は、手間とコストの両方を削減できる非公開求人の形式で、社名を非公開にして求人を募集することになります。
新規マーケットへの参入を競合に知られないため
技術職についての理由と非常に似ていますが、新しいマーケットへの参入を狙っている場合にも、同様の理由から非公開求人を利用することがあります。
新しいマーケットへの参入を狙う場合、会社にはまだ十分なノウハウが蓄積されていないことが多い為、そのようなノウハウを持っていることを条件として、新たに人材を募集することになります。
そういった条件で求人を募集していることが社外にバレてしまうと、新規マーケットへの参入を狙っていることが競合にも知られてしまうため、それを避けるために非公開求人を利用することがあります。
重要ポストに就く人材の採用を社内秘で行うため
公開求人を出すと、社内の人間にその内容が知られることになります。それを避けるために、非公開求人が選択されることもあります。
社内の人間に採用を行っていることを知られたとして、何が問題になるの?
と考える人も多いでしょう。確かに、基本的に社内の人間に採用活動の内容を知られたとしても、それが問題になることは多くありません。競合他社のような社外組織に知られるよりは、そのリスクは小さいと言えます。
しかし、例えば役員クラスなど重要ポストに就く人材を外部から募集する時は、社内の人間にも知られない方が良い場合があります。
それが社内の人間に知られてしまうと、「そのような上の人材を外部から募集するということは、自分がこの会社でどれだけ頑張ってもその立場になることはできないのではないか」と思われてしまうリスクがあるからです。
そのように思われた結果、上を目指せるような優秀な人材が退職してしまうことは、企業にとって大きな損失になります。そうならない為に、時には社内にも求人を秘密にする目的で、社名を非公開にする非公開求人が選択されることがあるのです。
求職者に企業名で判断されるのを防ぐため
特にブランドのある大企業の場合、業務内容や企業理念、求める資質といった条件を深く考慮することなく、企業名だけを見て応募が殺到してしまうことがあります。
中途採用では、資質や経験の有無と言った条件をきちんと満たしているかという点や、求められるポストできちんとやりがいを持って実力を発揮してくれるか、といったマインドの部分が非常に重視されます。
そのような中途採用において、企業名で判断して応募してくる人材は、求める人物像に対してミスマッチになってしまうことがよくあります。
そのような事態を避けるため、企業は名前だけで判断されないよう、あえて会社名を明かさずに非公開求人という形式で募集を行うのです。
非公開求人を閲覧したいとき・紹介してもらいたいときは?
非公開求人は怪しいどころかメリットが多いとわかり、非公開求人を見る方法を知りたい・紹介してもらいたいと思う人も多いのではないでしょうか。
非公開求人を閲覧したり、紹介してもらう方法を解説します。
非公開求人は転職エージェントに依頼しないと閲覧や紹介は不可
まず前提として、非公開求人の閲覧や紹介には、転職エージェントに登録している必要があります。
非公開求人は、企業が「転職エージェントに対して」依頼している求人になるので、転職エージェントを介することなくアプローチすることはできないのです。
特定の転職エージェントに登録しておくことで、そのエージェントが保有している非公開求人の中で条件にマッチするものを紹介してもらえるようになります。
転職エージェントに非公開求人を紹介してもらうときの流れ
具体的な流れとしては、まず転職エージェントにユーザーとして登録します。その際に現在の職種や、希望する条件等を設定することになります。
登録が終わったら、続いて転職エージェントとの面談を依頼しましょう。この面談の目的としては、エージェントと自分の能力や資質、希望等のすり合わせをより詳しく実施することです。
面談の結果、それらのすり合わせが無事に完了したら、自分にマッチする非公開求人がないか探してもらうことができます。
自分の希望や経歴にマッチする非公開求人が見つかれば、エージェントからそれを紹介してもらえますので、その時点で提供される情報を聞き、応募する気になったらその意向をエージェントに伝えましょう。
これで非公開求人に応募したことになりますので、企業側から選考の連絡を受け取ることができます。
非公開求人を多く持っている転職エージェントがおすすめ
自分の能力や資質、希望する条件等のすり合わせをエージェントときちんと実施したとしても、エージェント側がそれに合致する条件の非公開求人を保有していなかった場合、非公開求人を見つけることはできません。
あくまで非公開求人は企業からエージェントに依頼しているものになるので、依頼を受けていないエージェントからは非公開求人の募集はできないのです。
以上の理由から、なるべく多くの非公開求人を保有している転職エージェントへ登録しておくことが非常に重要になります。
持っている非公開求人が多ければ、そのぶん自分のスキルや経歴に条件に合致する求人も多いことが予測できるので、希望する条件の非公開求人を見つけられる可能性が高くなります。
転職エージェントに登録する際には、そのエージェントが非公開求人にどの程度力を入れているかも気にしてみましょう。
転職エージェントのスカウト機能を利用する
転職エージェントのスカウト機能を利用することで、非公開求人を紹介してもらえることがあります。
スカウト機能とは、自分の職務や資格、希望する条件などを登録しておくことで、それにマッチする企業からスカウトの連絡を受け取ることができる機能です。
スカウト機能には、下記の3種類があります。
システムで自動送信されているスカウトは公開求人しかありませんが、企業の人事やエージェントが直接行っているスカウトの場合、非公開求人を紹介してもらえる可能性があります。
念のためスカウトを受け取る設定にしておくことをおすすめします。
求職者にとっての非公開求人のメリット9つ
そもそも全求人の7割は非公開求人だと言われているので、非公開求人をないがしろにすると転職の効率が悪くなってしまいますが、それ以外の点においても、非公開求人には求職者にとって様々なメリットがあります。
公開求人も合わせると求人数が多くなり選択肢が増える
まずは単純な話ですが、公開求人と合わせることで、転職先の候補数を増やすことができます。
多くの方はまず公開求人から自分の条件に合致する条件を探し、その中からいくつか候補を選んで応募することになりますが、非公開求人も適切に利用することによって、応募する候補を増やすことが可能になります。
候補が増えれば、その分いずれかの企業から内定をもらえる可能性も大きくなりますので、転職が成功する可能性も高くなります。
好待遇の割に競争倍率が低い傾向がある
企業から依頼を受けた転職エージェントは、多くの人に対して適当に非公開求人を紹介するわけではありません。
まず企業が希望する条件に合致する人材を吟味し、更に求職者側の希望する条件も加味しながら紹介先を絞っていきます。最終的に同じ企業からの非公開求人を紹介される求職者はそれほど多くありません。
更に非公開求人では特定の能力を持った人材や、高い役職を任せられる人材のような、即戦力になり得る人材を募集することが多いので、公開求人に比べて待遇が良い傾向があります。
以上のことから、非公開求人は待遇の良さに対して競争倍率が低い傾向があり、求職者にとって非常に魅力的な求人になっているのです。
相対的に年収が高めの傾向がある
上でご紹介した待遇の良さと重複になりますが、非公開求人は公開求人に比べて待遇が良い傾向がありますので、高年収の求人も多くなっています。
年収面でのステップアップを目指している求職者にとっても、非常に魅力的な求人と言えます。
知名度の低い優良企業が見つかる可能性が高い
公開求人を利用する場合、どうしても大企業の求人に目がいきがちなことも多いのではないでしょうか。
同じような待遇であれば、あえて聞いたこともないような会社に応募しようとする人は多くないでしょう。
しかし、非公開求人であれば企業側からアプローチしてきてもらえますし、企業名が伏せられていることもあるので、ネームバリューに影響されることなく、純粋に自分の能力や条件を考えて応募する企業を見つけやすくなっています。
一般的な知名度は高くないが、様々な条件面で魅力的な企業というのは案外たくさんありますので、そういった企業を見つけやすいという点においても、非公開求人には大きなメリットがあります。
自分の専門性を活かせる可能性が高い
非公開求人は、企業側が必要とする能力を持った人材にピンポイントでアプローチできます。
それは高いマネジメント能力なのかもしれませんし、専門的な技術力なのかもしれません。
どのような能力が求められているにせよ、非公開求人が紹介されたということは、自分が持つ「人にはない能力」に魅力を感じてくれた、ということに他なりません。
つまりその求人先では、自分が持つ能力、専門性を存分に発揮しながら働くことが可能だと言うことです。
公開求人ではとりあえずの人員補充として、専門性を思うように発揮できないこともありうるので、ほぼ確実に専門性を活かすことができるという点は、非公開求人の大きなメリットと言えます。
有名な大手企業の求人が見つかる可能性が高い
公開求人の中で大手企業の求人は相対的に少なく、求人を見つけたとしても多くの希望者が殺到することが多いため、最終的な採用を勝ち取るのは至難です。
しかし案外大手企業は非公開求人をメインに採用活動を行っていることも多いため、非公開求人を利用することによって、公開求人よりも簡単に大手企業の求人を見つけることが可能になります。
また先程ご紹介したように、非公開求人であれば希望者が殺到することもありませんので、公開求人に比べて採用の難易度も低くなります。
大手企業への転職を狙っている人にとっても、非公開求人を利用することには大きなメリットがあります。
幹部クラス以上の求人が多い
非公開求人では、幹部クラス以上の重要ポストの求人も多く行われています。
前述の通り、企業は社内外に秘密にしたいポストは非公開求人の形式で募集を実施することが多いです。
幹部クラスの求人はその典型的な例なので、非公開求人では幹部クラスの求人が比較的多く募集されています。
選考をスキップできることが多い
非公開求人は、企業が求める人物像に合致していると転職エージェントに判断された人材にのみ紹介されるものなので、ある意味で最初の選考はクリアしたようなものです。
その為、非公開求人は公開求人に比べて選考フローが少ないことが多くなっています。
公開求人よりも効率的に短時間で、内定まで終えることができるのです。
最初から企業との相性が良い傾向がある
選考をスキップできる点と似ていますが、非公開求人は紹介された時点で「企業とのマッチ度が高い人材である」と転職エージェントに判断されています。
その為、最初から企業との相性が高い傾向にあり、働き始めてからのミスマッチが起こりにくいと考えることができます。
経験豊富なエージェントに相性について太鼓判を押して貰えているということを意味しますので、安心して働くことができるメリットがあります。
求職者にとっての非公開求人のデメリット8つ
非公開求人は求職者にとってもメリットが大きい、ということがわかって頂けたかと思います。では、逆にデメリットついてはどのようなものが考えられるでしょうか。
紹介されるまではどんな求人があるかわからない
非公開求人はその性質上、転職エージェントから紹介を受けるまでどのような求人があるのかわかりません。
せっかく非公開求人を受けるために転職エージェントに登録したのに、紹介される非公開求人がどれもピンとこないものだった、という事態が起こり得るのです。
公開求人であれば、転職エージェントに登録した時点でどのような求人が出ているのかを簡単に調べることができるため、このような問題が発生することは回避できます。
非公開求人に限っては、ピンとくる求人を紹介して貰えず、時間が無駄になってしまう、ということが起きてしまう可能性があるので、いくつかの転職エージェントに登録しておき、そのような事態に備えましょう。
属性にあったサイトでないと条件に合う求人が見つからない
非公開求人は転職エージェントが企業から独自に依頼を受けて募集している求人なので、転職エージェントによって保有している非公開求人の内容には大きな違いがあります。
転職エージェントには様々な得意分野があるので、その得意分野に沿った非公開求人を多く持っていると考えることができます。
代表的な得意分野の例としては、第二新卒、フリーター、ハイクラス、エンジニアなどがあります。
自分の属性を得意分野としている転職エージェントならば、自分が対象となるような非公開求人を持っている可能性が高いと言えますので、転職エージェントを決める際にはその点を重視しましょう。
逆に自分の属性と得意分野が合わない転職エージェントを利用していると、いつまで経っても非公開求人を紹介して貰えない、ということもあり得ます。
求められる職務レベルが高く即戦力を期待される傾向がある
非公開求人は求める経歴やスキルを持った人材をピンポイントで募集する方法です。
そのぶん自分の専門性を発揮できたり、待遇が良かったり、といったメリットがあります。
しかしそれは裏返して考えると、即戦力として初めから高いレベルでの職務遂行を求められるということを意味します。
それがデメリットになるかどうかは人それぞれですが、そのような傾向があることは把握しておきましょう。
実務経験やスキルの有無によって紹介してもらえる求人がないことがある
自分の属性とエージェントの得意分野が合致していたとしても、実務経験やスキルの有無によっては紹介して貰える非公開求人がないということもあり得ます。
非公開求人は求められるレベルが比較的高いものが多いので、そういった事態も想定しておく必要があります。
情報収集の難しさ
求人内容や企業に対して何か違和感や疑問点があった時、公開求人であれば口コミやIR資料等で情報収集することは簡単です。
しかし非公開求人はその企業の選考を受けることを決定した段階まで社名が伏せられていることも多いので、応募前に情報収集することが難しくなります。
しかし、これは転職エージェントから情報をもらうことである程度は解決可能です。
「ミスマッチを防ぐため、応募前に詳細な事業内容や企業文化について知っておきたい」と伝えれば、多くのエージェントは教えてくれるでしょう。
転職エージェントは過去にその企業を受けた求職者のデータを持っている場合も多いため、公開求人であっても企業についての情報をもらうのはおすすめです。
採用が急にストップすることもある
公開求人は企業がオープンに実施しているものなので、ある意味で企業側が負う責任も重く、企業都合で急に中止になるようなことはほとんどありません。
しかし非公開求人はそうとも限らない一面があります。
非公開求人は候補者以外に知らされることがない求人なので、企業によっては企業側の都合で中止しても影響範囲が限定的だから大丈夫、と考えている場合があります。
そのような企業だった場合、実際に選考が始まっているのにも関わらず、企業の都合で一方的に中止になる、ということが発生するかもしれないのです。
もちろんそのような企業ばかりではありませんが、そういったトラブルが発生する可能性がある、という点は認識しておきましょう。
紹介されたからといって内定が確約されるわけではない
非公開求人の紹介を受けたからと言って、必ずしも内定を得られるわけではないという点にも注意しましょう。
非公開求人の紹介を受けたということは、転職エージェントから企業とのマッチ度が高い人材であると判断されたことを意味しますが、だからと言って必ずしも内定が確約される訳ではありません。
条件だけを見て内定が確約されるのであれば、面接で受け答えや相性を見る必要はないですよね。
ある程度厳選された人材しか応募できない求人ということから、一部の選考がスキップされる場合もありますが、基本的には公開求人と同様に定められた選考ステップを1つずつ突破していく必要があります。
志望する企業や希望条件の非公開求人があるとは限らない
非公開求人は紹介されるまでどのようなものがあるのか分からないという特徴があるため、志望する企業の求人や希望条件に合う求人が必ずしも見つかるとは限りません。
そもそも志望する企業や条件の求人が存在するのかどうかさえも、求職者という立場からは知ることはできないのです。
希望する企業や条件が具体的に決まっており、尚且つそれが絶対に譲れない条件である方は、それに合致する非公開求人を探そうとすると、中々希望通りの求人の紹介がなくてもどかしい思いをするかもしれません。
転職で損しないために!非公開求人の探し方と賢い使い方
転職を成功させる為に、非公開求人の賢い使い方をご紹介します。
1社だけでなく複数の転職エージェントに相談する
まず、転職エージェントは一つだけを利用するのではなく、いくつかの転職エージェントを利用するようにしましょう。
保有している非公開求人は転職エージェントによって大きな違いがあるので、複数の転職エージェントを利用することによって、より幅広い非公開求人を紹介して貰えるチャンスが生まれます。
疑問点は担当のエージェントに聞いて解消する
疑問点は担当のエージェントに質問して解消するようにしましょう。
非公開求人は担当者に直接質問することができないため、公開求人に比べて情報が得にくい傾向があります。
担当のエージェントであれば企業とも連絡を取り合っている為、答えられる範囲に制約はあるものの、疑問点を解消する力になってくれるでしょう。
転職意欲が高いことを伝える
転職エージェントの担当者と面談を行う際には、転職意欲が高いことをアピールしましょう。
転職するかどうか迷っている人よりも、転職に対して強い意欲を持っている人の方が、エージェントから見た際に非公開求人を紹介しやすく感じられるからです。
実際は転職に対して迷いがあったとしても、非公開求人を紹介して貰いたいのであれば、面談等のコミュニケーションの場では転職意欲が強いことを伝えておいた方が得策です。
事前に希望条件はしっかりと伝えておく
最低限の希望する条件は、最初にしっかりと伝えておきましょう。
担当者と希望条件についての認識をきちんと合わせておかないと、自分の希望に合わない非公開求人ばかりを紹介されてしまうということも起きかねません。
条件のすり合わせを念入りにしておくことで、希望に合った非公開求人を紹介して貰いやすくなります。
自分の転職市場における価値を把握する
自分が転職市場においてどの程度の価値があるのか、客観的な視点からしっかり知っておきましょう。
それを正しく知っておくことで、非公開求人の紹介を受けたとき、それが自分にとって魅力的なのか、そうではないのかを正しく判断することが可能です。
自分の価値を客観的に捉える事は難しいと思いますので、転職エージェントに相談してみることをおすすめします。
企業の情報を可能な限り多く収集する
非公開求人の中には、企業名が明らかになっているものもあります。
企業名が明らかな非公開求人を紹介された場合、その企業について可能な限り多くの情報を集めるようにしましょう。
事前に調べておくことで採用後の働き方をイメージできますし、自分が求められているレベル、立ち位置も正しく把握しやすくなります。
少しでも納得できない点があれば潔く辞退する
非公開求人は求職者側には明らかになっていない情報が多い為、少しでも納得できない点があれば潔く辞退した方が安全です。
納得できない点に目をつぶって選考を進めたら、後からどんどん自分に不利な情報が出てきた、ということもあり得ます。おかしいと感じたらすぐに辞退しましょう。
オールジャンルより専門性の高い転職サイトを利用する
転職エージェントには、様々な業種、職種を広く浅く取り扱っているものと、特定の業種、職種に特化して狭く深く取り扱っているものがあります。
特に希望が決まっておらず、幅広い求人を見たいのであれば前者のような転職エージェントがオススメですが、非公開求人を狙うのであれば後者をオススメします。
幅広いジャンルを扱っているエージェントよりも、一つのジャンルに特化したエージェントに依頼した方が、条件にマッチした優秀な人材を採用できると考える企業が多い為です。
すべての非公開求人を紹介してもらえるわけではない
転職エージェントが保有している全ての非公開求人を紹介して貰うことはできません。
例え条件に合っていたとしても、その時のタイミングや他の求職者との兼ね合いから、紹介して貰えないこともあり得ます。その点は理解しておきましょう。
転職サイトには非公開求人がない?
転職エージェントとよく似たサービスとして、「転職サイト」というものもあります。
転職サイトには転職エージェントのように担当者はいないため、掲載されている求人には全て自分から応募していく必要があります。
この性質から、転職サイトには非公開求人の扱いはありません。
転職サイトでは保有している全ての求人が掲載されていますので、全ての求人が公開求人に分類されます。
非公開求人を狙うのであれば、転職サイトではなく、転職エージェントを利用するようにしましょう。
非公開求人についてのQ&A
非公開求人について、よくある疑問を解決します。
Q.ハローワークの非公開求人はブラックばかりって本当?
A.厳密に言うとハローワークに非公開求人はない
ハローワークの求人の中には閲覧できない物がありますが、あれは厳密には非公開求人とは別物です。
閲覧できなくなっている背景として、失業保険の給付を受けるために必要となる「求職活動を行っている実績」を作る為だけに求人に応募する人がいる、という問題があります。
そのような虚偽の応募を防ぐために、ハローワークの求人には閲覧制限が掛かっているものがあるのです。
制限が掛かっている求人であっても、職員に相談することで内容を見せて貰うことが可能です。
Q.新卒でも非公開求人に応募できる?紹介はしてもらえる?
A.新卒でも応募は可能だが条件がある
数は少ないですが、新卒向けの非公開求人を行っている企業もあります。
新卒向けとは言っても非公開求人であることに変わりはないので、特徴も共通しています。
紹介を受けるには新卒向けの就職エージェントを利用する必要がありますし、新卒時点で何かしらの特定のスキルを求められる事も多いです。
中途採用の場合は非公開求人の方が内定を得るまでの難易度は低めですが、新卒向けの非公開求人は内定を得るまでの難易度は公開求人よりもむしろ高いと思った方が良いでしょう。
Q.中卒・高卒・専門卒でも非公開求人の紹介はしてもらえる?
A.学歴不問の非公開求人が出ていれば可能
非公開求人の中には学歴不問のものもありますので、その他の条件がマッチすれば紹介を受けることは可能です。
むしろ中途採用の場合、学歴よりも実務経験の方が重視される傾向があるため、求められる経験やスキルがあれば学歴が足りなくても採用される可能性が高いです。
学歴に自信がないのであれば、その分熱意やスキル、経験を磨いておきましょう。
Q.転職サイトによくある「スカウトメール」は非公開求人と何が違う?
A.スカウトメールで紹介される求人は公開求人
本記事でもスカウトメールについて触れましたが、スカウトメールのほとんどはシステムで自動的に送信しているメールです。
そのため、紹介される求人は公開求人ばかりであり、非公開求人とは異なります。
非公開求人の紹介を受けたいのであれば、転職エージェントに登録し、担当者と面談を実施する必要があります。
Q.未経験の応募を歓迎している非公開求人の見つけ方は?
A.若い世代向けのエージェントは未経験歓迎の求人が多い傾向がある
特定のスキルや経験が求められる事が多い非公開求人ですが、若い世代向けの転職エージェントは未経験歓迎の非公開求人を保有していることがあります。
第二新卒向けやフリーター向けの転職エージェントを利用しましょう。
Q.ハローワークの「障がい者専門の非公開求人」とは?
A.前述の通りハローワークに非公開求人は存在しない
先程もご紹介したとおりとなりますが、ハローワークでは非公開求人の取り扱いはありません。障がい者向けの求人であっても同様です。
虚偽の応募を防止するために閲覧できない状態になっているだけなので、職員に相談することによって内容を見せて貰うことが可能です。
Q.嘘の求人(存在しない求人)があるって本当?
A.嘘の求人を取り扱うメリットがないため存在しない
嘘の求人を取り扱っても転職エージェント側に何のメリットもないため、そのような求人は存在しないと考えるのが妥当です。
転職エージェントは企業からお金を貰って求人を行っているため、企業からお金を貰えない嘘の求人を掲載するメリットがどこにもありません。
Q.扱っている求人のうち、何割くらいが非公開求人?
A.約7割が非公開求人。公開されている求人は全体の約3割しかない
全体の7割は非公開求人だと言われています。
インターネットで誰でも閲覧できる求人は全体の3割程度しかありません。
Q.転職・就活エージェントに依頼する以外で非公開求人は探せない?
A.エージェントに依頼しないと非公開求人は探せない
非公開求人は企業から依頼を受けた転職エージェントだけが取り扱える求人なので、転職エージェント以外からのアプローチはできません。
非公開求人が向いている人
非公開求人に向いているのはどのような人材でしょうか。
転職する上でどちらの求人をメインで狙うべきか決められない方は、是非参考にしてみてください。
即戦力として働ける人
既に十分な経験やスキルがあり、新しい職場で即戦力として働けるような人材は、非公開求人を利用して転職した方が好待遇の職場を見つけられる可能性が高いです。
高いレベルを求められる分、高い待遇を期待できるのが非公開求人なので、即戦力になり得るような高いレベルの人材は非公開求人を利用することをオススメします。
実務経験やスキルを活かしてキャリアアップしたい人
今までの経験やスキルをきちんと活かして転職し、キャリアアップを狙いたい人も、非公開求人の方がオススメです。
非公開求人は公開求人に比べて、求める経験やスキルが明確になっていることが多いので、自分の経験やスキルをきちんと活かして転職することができます。
非公開求人が向いていない人
逆に、非公開求人が向いていない人はどのような人でしょうか。
ポテンシャル採用して欲しい人
現時点で十分なスキルや経験がない人は、非公開求人よりも公開求人の方が向いています。
公開求人には未経験歓迎の求人も多い為、今後のポテンシャルに期待して採用して貰えることがあります。
現時点でスキルや経験が十分でない若手の方などは、公開求人の方が向いているでしょう。
未経験の業種・職種で働きたい人
全く経験がない業種、職種に挑戦したい方は、公開求人の方がオススメです。
前述と似た回答にはなりますが、非公開求人は現時点でのスキルや経験が求められる一方で、公開求人はそれらがなくても採用を狙える未経験歓迎の求人も多いです。
未経験の業種、職種に挑戦するなら、公開求人の方が採用は狙いやすいです。
求職者にとっては非公開求人と公開求人どっちが良い?
結局の所、未公開求人と非公開求人はどちらの方が良い求人と言えるのでしょうか。
マッチングの問題なので優劣はない
結論から言うと、結局はマッチング・相性の問題になるので、必ずしもどちらが優れているとは言えません。
向いている人、向いていない人の項でご紹介したように、転職に臨む人の状況や目的によって、どちらがより効果的な求人なのかは変わってきます。
自分の状況、目的に合わせて、適切な求人を選択するようにしましょう。
キャリアアップしたいなら非公開求人がおすすめ
転職によってキャリアアップを目指すのであれば、レベルの高い求人が多く揃う非公開求人をメインに転職活動を進める事をオススメします。
非公開求人は明確な経験やスキルを求められる分、任される業務の重要性も高く、貴重な経験を積むことができる求人が多くなっています。
転職を通じて自分のスキルを向上させていきたいと考えている方は、非公開求人を効果的に活用するようにしましょう。
非公開求人は怪しくない!賢く利用して転職活動を有利に
本記事を最後まで読んで頂きありがとうございました。
非公開求人は決して怪しい求人というわけではなく、まっとうな目的があって非公開となっている求人です。
経験やスキルを求められる求人が多く、そのぶん待遇も良い傾向があり、キャリアアップを目指す方にとっては最適な求人の方法となっています。
自分に合った非公開求人を紹介して欲しい方は、まずはいくつかの転職エージェントに登録しましょう。
エージェントの担当者との面談を通じて希望を伝えることで、条件に合った非公開求人を紹介して貰えるようになるでしょう。
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