情報商材詐欺とは
情報商材詐欺とは、虚偽の広告宣伝によってネット上で販売される商品のことです。
これらの商品には、莫大な利益が得られるといったうたい文句がしばしば使われているため、多くの人々が騙されてしまいます。
また、このような商品には、実際には役に立たない情報が含まれていたり、商品そのものが存在しなかったりすることもあります。
違法性
情報商材詐欺は多数の罪に問われます。
- 消費者契約法違反(断定的判断の提供・不実告知・重要事項の不告知)
- 特定商取引法違反(適切な情報提供)
- 詐欺罪(虚偽表示)
- 景表法違反(誇大広告・二重価格表記)
種類
情報商材詐欺には、以下のような種類があります。
1. 副業系
「在宅で簡単に稼げる!」といった広告文句で、副業を求める人々を騙す手口があります。具体的には、アンケートモニター、ポイントサイト、アフィリエイトなどの案件を紹介し、高額報酬をうたいますが、実際には報酬が支払われない、案件がないなどの問題があります。
2. 投資系
「ネットで超簡単に儲かる!」といった手法で、投資を勧誘する詐欺があります。具体的には、FX、株式投資、仮想通貨などの投資案件を紹介し、高い利回りをうたいますが、実際には投資家が損失を被ることが多いです。
3. ギャンブル系
「必勝法がある!」といった手法で、オンラインカジノや競馬などのギャンブルに誘導する詐欺があります。具体的には、必勝法や裏技があるといったうたい文句で、高額な参加費を要求しますが、実際には勝率が低く、損失を被ることが多いです。
情報商材詐欺の手口と特徴
以下で情報商材詐欺の手口とその特徴を紹介しています。
ウェブサイト、LINE、SNS、メールなどで勧誘
情報商材詐欺において、ウェブサイト、LINE、SNS、メールなどの媒体を利用した勧誘は、非常に多くの人々を騙す手口として広く知られています。
例えば、ウェブサイトでは、広告やランディングページを利用して、商品の魅力的な特徴を強調し、多くの人々を引き付けます。
また、LINEやSNSでは、友人や知人を装って商品を勧誘する手法が用いられることもあります。
これらの媒体を利用した勧誘は、特定の年齢層や興味を持つ人々を狙うことができ、短期間で多くの人々を騙すことが可能です。
「簡単に稼げる」などの誇大広告
情報商材詐欺において、「簡単に稼げる」といったキャッチフレーズが用いられることがあります。
これは、多くの人々を引き付けるための手法の1つであり、商品を購入させるための誘因となっています。
しかし、実際にはその商品によって報酬が得られることは稀であり、多くの場合は詐欺的な商品であることが多いです。
また、商品によっては、役に立たない情報が含まれていたり、商品そのものが存在しなかったりすることもあります。
アフィリエイターを利用している
アフィリエイターを利用している詐欺では、販売者がアフィリエイターと呼ばれる人物に商品の宣伝をさせ、商品が購入された場合、アフィリエイターに報酬を支払います。
この報酬は、多くの場合、商品の宣伝費用の一部として販売価格に含まれています。
アフィリエイターによる商品の宣伝は、非常に多くの人々に届くため販売者にとっては非常に有効な手法なので、警戒が必要です。
限定など希少性をアピールする
情報商材詐欺において、商品が限定されているといった希少性をアピールする手法があります。
この手法は、多くの人々を急いで商品を購入させるためのものであり、実際には常に期間限定とうたっている場合があります。
無料か低額商品を購入させ利益を出させる
情報商材詐欺の手口の一つに、無料か低額商品を販売して、その後に高額商品を販売する手法があります。
低額商品を使って実際に利益を出させることで、消費者が販売者のことを信頼しやすくなり、さらに高額な商品の購入につながってしまいます。
メルマガなどで高額商品のオファー
低額商品を購入し販売者に信頼感を持った消費者に対して、メルマガなどで囲い込み高額商品のオファーを提示する手口です。
これらにも「これを見たあなた限定」などの希少性をアピールする文言が使われることが多いです。
返金保証を掲げている
情報商材詐欺では、商品の返金保証が掲載されていることがあります。
この保証は、商品が役に立たなかった場合に、返金してもらえるというものです。
しかし、実際には返金を受けられない場合が多く、返金保証があるからといって商品を購入するのは危険です。
商品を購入する前に、返金保証についてよく調べ、信頼できるサイトから商品を購入するようにしましょう。
情報商材詐欺の具体例
以下で情報商材詐欺に遭った人の体験談を紹介します。
LINEから騙して情報商材を購入させる
ネットで「簡単に50万円稼げる副業」という広告を見て興味を持ち、ウェブサイトからLINEを登録すると、役に立つ情報が届くようになった。
その情報に従ってみると、本当に利益が出たため、さらに稼ぐために必要だと言われた情報商材を購入したが、無料でもらった情報と大して変わらず、高額な費用を支払っただけになってしまった。
アフィリエイトサイトを使った詐欺
友人から「ネットで簡単に稼げる方法を教えてあげるよ」と言われ、教えてもらった。その方法は友人がアフィリエイトサイトを作成し、商品を紹介することで報酬を得るというものだったが、友人を参考にサイトを作るも商品が全く売れなかった。友人に相談すると「もっと商品を紹介すれば報酬が増える」と言われ、友人の提供する情報商材を購入した。
しかしその情報商材には役に立たない情報ばかりで、友人から「もっと高額な情報商材を購入すれば、報酬が増える」と言われたため、また別の情報商材を購入した。しかしそれも役に立たず、多額のお金を無駄にしてしまった。
情報商材詐欺に騙されたら【相談先】
情報商材詐欺に騙された場合は、以下の相談先があります。
消費生活センター
消費生活センターは、国や自治体によって設置された、消費者保護のための機関です。
情報商材詐欺に遭った場合、消費生活センターに相談することで、返金請求やトラブル解決のアドバイスを受けることができます。
警察
情報商材詐欺に遭った場合、警察に被害届を提出することができます。
警察は被害状況を把握し、犯罪の摘発に取り組みます。
また、警察に相談することで、返金請求やトラブル解決のアドバイスを受けることができる場合があります。
弁護士
情報商材詐欺に騙された場合、弁護士に相談することができます。
弁護士は、被害状況を把握し、返金請求やトラブル解決を代理人として行ってくれます。
また、返金請求が通らなかった場合、弁護士による裁判提起も検討できます。
ただし、弁護士に相談する場合は、費用がかかることがあるため、事前に相談料について確認することが必要です。
法テラス
法テラスは、民事事件に関する相談や法律相談を、無料で受け付けている法律ボランティア団体です。
情報商材詐欺に遭ったけれど、弁護士に相談するほどの額ではないという方におすすめの相談先です。
探偵
情報商材詐欺に遭った場合、探偵に相談するのも一つの手です。
探偵は、詐欺者の特定や情報の収集、証拠の収集などを行い、情報商材詐欺の被害状況を把握することができます。
販売者の連絡先や住所などを特定したい場合には有効になります。
情報商材詐欺に騙されたら【返金方法】
情報商材詐欺に騙された場合、以下の返金方法があります。
ただし、返金が保証されるわけではなく、状況によっては返金が難しい場合もあります。
販売者に返金保証を請求
情報商材詐欺の被害者は、まず販売者に返金を請求することができます。
返金を請求する前に、まずは販売者との連絡を試みて、対応を受けられるか確認しましょう。
返金保証をうたっていても実際には細かな条件があり、返金保証を受けられない場合も多くあるので、その際は他の手段を使いましょう。
決済代行会社に返金を請求
決済代行会社には、情報商材詐欺を行う販売者を取り締まる制度があり、返金を行うことができる場合があります。
具体的には、クレジットカード会社や電子マネー会社に返金を請求することができます。
ただし、返金を受けるためには、返金請求書や警察の被害届などの証明書類が必要になる場合があるため、事前に確認することが必要です。
チャージバックを申請
チャージバックとは、クレジットカード会社に対して、商品やサービスの代金を返金してもらうことです。
クレジットカード会社は、カード会員が商品やサービスを購入した際に、代金を売り手に支払います。しかし、商品やサービスが詐欺的であった場合、クレジットカード会社に対して、代金の返金を求めることができます。
チャージバックを申請する場合は、クレジットカード会社に連絡し、詐欺的な商品やサービスであることを訴え、代金の返金を求める必要があります。
販売者に対して訴訟
販売者に対して訴訟を起こす場合は、弁護士に相談することが必要です。
弁護士は、被害状況を把握し、裁判の提起や和解交渉の代理人として活動してくれます。
また、裁判を起こす際には、訴訟費用がかかることがありますので、事前に相談料などについて確認しておきましょう。
クーリングオフ
クーリングオフとは、商品を購入した後、一定期間内に返品・返金を求めることができる制度のことです。
クーリングオフ期間は、商品到着後8日間など、商品や契約によって異なるため、事前に確認することが重要です。
消費者契約法による契約取消
消費者契約法による契約取消は、情報商材詐欺に遭った場合の返金請求の手段の1つです。
消費者契約法によると、契約の成立にあたって、販売者が重要事項を提示しなかった場合や、虚偽の内容を告知した場合、消費者は契約を取り消すことができます。
情報商材詐欺に遭った場合は、返金保証期間内に返金を請求し、取引を取り消すことができます。
被害届提出・刑事告訴
情報商材詐欺に遭った場合、警察に被害届を提出することができます。
警察は被害状況を把握し、犯罪の摘発に取り組みます。
警察が返金対応をすることはありませんが、さらなる被害の拡大の予防につながる可能性があります。刑事告訴を行うこともできますが、その場合は弁護士に相談することが必要です。
情報商材詐欺の返金のポイント
情報商材詐欺の返金を請求する際には、以下のポイントに注意する必要があります。
詐欺の証拠を集める
自身が購入した情報商材が詐欺であったということを証明するために、商品のデータや、販売者とのやりとりなどを残しておきましょう。
また特定商取引法に基づく表示があったかを確認することも重要になります。
誰かに相談する
情報商材詐欺に騙されたときには、1人で抱えるのではなく誰かに相談しましょう。
低額であるからと泣き寝入りするのではなく、返金請求に向けできることはないか、相談することで見えてくる方法もあります。
なるべく早く行動する
情報商材詐欺に騙されてしまった場合、多くの人が混乱し、どのように対処すればよいかわからなくなってしまうことがあります。
しかし、返金請求に向けた行動を起こすためには、できるだけ早く行動することが重要です。
詐欺師たちは、被害者が返金請求を行うための期限を過ぎてしまうように、わざと対応を遅らせることがあります。
そのため、騙されたと気づいたら、返金請求に向けた手続きを進めるためには、迅速な行動が求められます。
まとめ
- 情報商材詐欺の特徴を知って、騙されないようにしよう
- 騙されても返金請求ができる
- 詐欺の証拠を集めておく
コメント