「移住した先で嫌がらせを受けて辛い…」
「村八分に対して法的措置は取れるの?」
今回は、そのような悩みを持つ方に向けて、村八分にあってしまった際の対処法や被害の訴え方を解説します。
【今回の記事の内容】
・現在の村八分とは?
・具体的な被害
・対処法や被害の訴え方
村八分は現在でも各地で起こっている
近年流行りになっている「Uターン・Iターン転職」で地方に移住してきた人が直面する村八分問題。
集落で除け者にされ、精神的に追い詰められ病んでしまう人が多くいます。
コロナ禍で村八分が注目を集めた
村八分は現在でも各地で起こっており、特にコロナ禍においてその存在が注目されています。
「コロナ禍で感染者を出した家に対して嫌がらせが発生→県外に引っ越す」という事件が日本各地で起こりましたよね。
新型コロナウイルスの感染拡大により、地域社会での結束や排除の慣行が再び脚光を浴びているのです。
元々は江戸時代の風習
村八分(読み)むらはちぶ
村社会の秩序を維持するため、制裁として最も顕著な慣行であった絶交処分のこと。村全体として戸主ないしその家に対して行なったもので、村や組の共同決定事項に違反するとか、共有地の使用慣行や農事作業の共同労働に違反した場合に行われる。(ブリタニカ国際大百科事典より)
村八分とは、村全体の秩序を守るためにルールを破ったものを除け者にすることです。江戸時代から行われており、村全体で協力して行う行事・作業から排除されます。
村全体で行う具体的な10個の項目を挙げると以下になります。
①成人式
②結婚式
③出産
④看病
⑤普請(土木作業)
⑥水害
⑦旅行
⑧追善
⑨火事
⑩葬式
10個のうち、「火事」「葬式」の時だけは村八分された人でも参加することができます。
火事は延焼して村全体に被害が及ぶ可能性があるため、葬式は正しく遺体を処理しないと腐って衛生状態が悪くなるため、このように例外的に村八分が解除されました。
具体的な嫌がらせ
現代の村八分では、次のような嫌がらせを受けることがあります。
ゴミ捨て場などを使わせてくれない
村八分になってしまった場合、ゴミ捨て場が使えなくなることがあります。他にも水道施設が使えないようなるなど、生活をしていく中で困ることが増えます。
自治会への加入を拒否したら、ゴミ捨て場を使わないようにされた方もいます。
回覧板を回されない
村八分になると、回覧板が回されないことがあります。情報の共有が制限されるため、村の出来事や重要なお知らせを把握することが難しくなります。
陰湿な悪口を言われる
村八分になると、他の人々から陰湿な悪口を言われることがあります。これは、社会的な排除や孤立を強めるための手段の一つです。噂や中傷が広まり、あなたの評判や信頼が損なわれる可能性があります。このような状況では、精神的な苦痛を感じることも少なくありません。
家に落書きされる
村八分になると、他の人々からあなたの家に落書きされる可能性があります。これは、嫌がらせや恐怖心を煽るために行われる行為です。このような場合は、地元の警察に通報し、適切な措置を取ることが重要です。
コロナ禍で感染者が出た家が落書きされる事件が多発しましたよね…
車をパンクさせられる
村八分になってしまうと、他の人々から車をパンクさせられる可能性があります。これは、あなたに対する嫌がらせや脅迫の一形態です。パンクさせられた場合は、以下の対処法を検討することが重要です。
村八分になってしまったら
もし自分が村八分になってしまったら、以下のような対処法を考えましょう。
①引越し
②訴える
①引越し
村八分の状況が続く場合、引越しを考えることも一つの選択肢です。新しい場所で新たなスタートを切ることで、村八分による嫌がらせから解放される可能性があります。
これが一番手っ取り早い解決策です。村八分をする人たちが行動を改めるのはほぼ不可能なので、自分達が離れるのが賢明でしょう。
②訴える
村八分の被害を受けた場合、法的手段を検討することも重要です。弁護士に相談し、適切な訴訟を行うことで、被害を訴えることができます。また、法務省の人権窓口に相談するのも有効な手段です。
法的な措置は、被害者の権利を守るために利用するべきです。
1. 証拠集めをしておく
被害の写真や音声のデータを取っておくことが重要です。
2. 人権窓口に相談する
法務省が法務省が開設している人権窓口に被害の申告をしましょう。
まとめ
村八分は現代でも存在し、被害を受けることがあります。しかし、引越しや法的手段を活用することで、被害から解放される可能性があります。自身の権利を守るために、適切な対処法を選択しましょう。
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